
Claude CodeやCodexのようなAIエージェントに仕事を任せると、指示はチャット欄に書き、結果はターミナルに流れていってしまいます。数日経つと「あのとき何を頼んだっけ?なぜこう直したんだろう?」が思い出せなくなりますよね。
この問題は思ったより簡単に解決できます。指示をチャットの代わりにマークダウンノートに書き、エージェントに同じノートへ結果を書いてもらえばいいんです。すでにObsidianを使っているなら、新しいツールを入れる必要もありません。
ノート1枚 = 指示書 + 作業記録#
作業一つをノート1枚にします。上には自分が書く指示、下にはエージェントが書く結果が入ります。
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status: todo
agent: claude
created: 2026-10-01
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## 目標
ログイン画面でパスワードのエラーメッセージが二回表示される問題を直す
## 背景
- 関連ファイル: `src/auth/LoginForm.tsx`
- 先週フォームの検証ロジックを変えてから起きているようだ
## 完了条件
- エラーメッセージが一回だけ表示される
- 既存のログインテストが通る
## やらないこと
- フォームライブラリの入れ替えのような大きなリファクタリング
## 結果
(エージェントが記入)チャットに一行で投げるより少し手間がかかります。その代わり、完了条件とやらないことを書いた瞬間に指示がずっと明確になり、エージェントが見当違いの方向へ進むことも減ります。
エージェントへの渡し方#
ノートのパスを伝えるだけです。エージェントはファイルを直接読めるからです。
tasks/ログインエラーメッセージ.md を読んで作業して。終わったらノートの ## 結果 にまとめて。Obsidianの保管庫(vault)の中でエージェントを実行しても、保管庫のパスを伝えても、同じように使えます。
結果を残すルールを決める#
結果の書き方を毎回伝えるのは面倒です。エージェントが毎セッション読む指示ファイルに一度だけ書いておけば大丈夫です。Claude CodeならCLAUDE.md、CodexならAGENTS.mdです。
## 作業ノートのルール
- 作業ノートを受け取ったら、終わった後に`## 結果`へ次の項目を書く。
- 変更したファイルの一覧
- なぜそう直したのか(選ばなかった方法があればそれも)
- 確認した方法(実行したテストやコマンド)
- 残っている作業や確認できなかった部分
- frontmatterの`status`を`done`または`failed`に変える。ポイントはなぜそう直したのかです。コードの変更はgitにも残りますが、判断の理由は書き留めておかないと消えてしまうからです。
statusは補助的な情報として考えてください。エージェントが途中で止まると値が変わらないこともあるので、リアルタイムの状況ボードとして信頼するには足りません。「終わったものと失敗したものを後で選り分ける目印」くらいに使えば十分です。
たまったノートを再活用する#
ノートがたまると、それがそのまま作業記録になります。ここからObsidianの良さが活きてきます。
- 検索 — 「ログインエラー」のようなキーワードで、当時の指示と結果をまとめて見つけられます
- リンク — 続きの作業では
[[ログインエラーメッセージ]]のように前のノートをリンクして、背景を引き継ぎます - テンプレート — うまくいったノートの構成をテンプレートとして保存し、次の指示で再利用します
Dataviewプラグインを使っているなら、失敗した作業だけを集めて、もう一度任せるリストを作ることもできます。
LIST
FROM "tasks"
WHERE status = "failed"
SORT created DESCこの方法が合わない場合#
すべての状況に合うわけではありません。複数のエージェントを同時に動かし、誰が何を担当しているかを正確に追跡する必要があるなら、GitHub Issuesのような専用ツールのほうが確実です。ノートのfrontmatterはロックの仕組みではないので、二つのエージェントが同じノートを同時に取ってしまうこともあります。
逆に、一人で複数のエージェントを使い分けていて、すでにObsidianで考えを整理している人にはよく合います。企画していたノートからそのまま指示書を書き、結果も同じ場所で読めるからです。
次の作業一つから#
大がかりに始める必要はありません。次にエージェントに任せる仕事を一つ、チャットの代わりにノートで書いてみてください。目標、完了条件、やらないことの三つを埋めるだけでも指示が変わり、結果がノートに残った瞬間、その作業は後から探せる記録になります。
The reasonable man adapts himself to the world; the unreasonable man persists in trying to adapt the world to himself. Therefore, all progress depends on the unreasonable man.
— George Shaw


